
新商品や新サービスを形にしたいけど資金が足りない…



そんなときはクラウドファンディングを利用しよう!
銀行融資や補助金だけに頼らない資金調達の手段として注目されているのが、クラウドファンディングです。
インターネットを通じて全国の支援者から少額ずつ資金を集められる仕組みで、事業の立ち上げと同時にマーケティング効果も期待できます。
担保や厳しい審査が不要で、スピーディーに挑戦できる点も大きな魅力です。
そしてクラウドファンディングを始めるうえで必ず理解しておきたいのが、All or Nothing方式とAll in方式という2つの資金受け取りルールです。この方式選びが、プロジェクトの成否や支援者の心理に大きく影響を与えます。
本記事では、以下の内容を詳しく解説します。
・クラウドファンディングの基本
・All or Nothing方式の特徴
・All in方式の特徴
・All or Nothing方式とAll in方式の比較
新しい事業の資金調達や販路拡大を検討している経営者・個人事業主の方は、ぜひ最後までご覧ください。
クラウドファンディングの基本


クラウドファンディングとは、不特定多数の人々からインターネット経由で資金を募り、事業やプロジェクトを実現する資金調達のひとつです。
プロジェクトの起案者(資金を集めたい人)は、自らのアイデアや事業計画を専用サイト上で公開し、それに賛同した支援者が資金提供と引き換えにリターン(商品やサービス、体験など)を受け取る仕組みが一般的です。
募集時の資金の受け取り条件として、All or Nothing(オールオアナッシング)方式とAll in(オールイン)方式という2種類の方式が存在します。次からはこの2つの特徴を詳しく見ていきましょう。


All or Nothing方式の特徴


設定した目標金額を募集期間内に達成した場合にのみプロジェクトが成立し、資金を受け取れる方式です。
目標未達成の場合、集まった支援金は支援者に全額返金され、起案者は一切受け取れません。支援が成立しなかった場合は手数料も発生せず、リターン(支援者への返礼品)を提供する義務も生じないため、起案者にとって失敗時のリスクが低い点が特徴です。
一方で、「あと1万円足りない」といった状況でも1円も受け取れなくなるため、話題になっても資金が0円で終わる可能性もあります。
All in方式の特徴


目標金額に満たなくても期間内に集まった金額をすべて受け取れる方式です。
たとえ目標未達でもプロジェクトは実行され、起案者は集まった支援金から手数料を差し引いた額を受け取り、支援者へのリターン履行義務も発生します。
この方式では起案者は最低限一人でも支援者がいれば資金獲得できますが、目標未達でもプロジェクトを遂行しなければならないため、不足分は自己資金で補う必要があり赤字リスクを抱える点がデメリットです。
またAll in型では支援が集まらなくても必ず実行する前提となるため、起案者側の強い覚悟が求められます。
All or Nothing方式とAll in方式の比較
それぞれの方式を項目毎に比較していきます。
All or Nothing方式 | All in方式 | |
資金受け取り条件 | 目標額を達成した場合のみ全額を受け取れる。未達時は全額返金される。 | 目標未達でも集まった資金を受け取れる。不足分は自己資金で補う必要がある。 |
リスク | 未達時は資金ゼロ。ただし返金やリターン対応の負担は発生しないため、起案者の金銭的リスクは限定的。 | 集まった資金が十分でなくても実施義務があるため、自己資金投入や赤字リスクが高い。 |
成立条件(期間終了時) | 募集期間終了時に目標達成の有無で成立が決定。 | 募集終了時点での支援額に応じて規模を調整しながら成立。 |
支援者心理 | 「目標に届けば実現」という緊張感や一体感が生まれやすい。安心感も高い。「目標に届けば実現」という緊張感や一体感が生まれやすい。安心感も高い。 | 「少額でも参加できる」という柔軟さで支援のハードルが低い。 |
信頼性・ブランド印象 | 必要資金を明示することで真剣さを示しやすく、支援者からの信頼を得やすい。 | 達成率が低いと信頼を損ねる可能性がある。説明不足だと不安を与えやすい。 |
プロジェクト適性 | 必要資金がなければ実現できない新規事業や大規模投資に向く。 | 小規模スタートや規模調整が可能な取り組み、既存事業の拡張などに適している。 |
手数料 | 目標未達成時は手数料なし。成立した場合のみ所定の手数料が発生する。 | 成立可否に関わらず、集まった資金から手数料が差し引かれる。 |
リターン履行義務 | 目標達成時のみリターンを提供する義務が生じる。未達時は義務なし。 | 支援額が少なくても必ずリターンを提供する必要がある。 |
上記の表を参考に、自社プロジェクトに適した方式を選びましょう。
自社に合った方式を選び、資金調達を成功させよう


本記事では、クラウドファンディングにおけるAll or Nothing方式とAll in方式の違いを解説しました。両者の特徴を理解し、自社のプロジェクトに合った方式を選択することが成功の第一歩となります。
どちらの方式が最適か判断に迷う場合は、ぜひLEAGUEへご相談ください。LEAGUEは国内外の商品を対象としたクラウドファンディングを多数手がけてきた実績があり、個別相談を通じて最適な計画づくりをサポートいたします。
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クラウドファンディングは、正しい方式選択と入念な準備があれば、中小企業や個人事業主にとって強力な資金調達・プロモーション手段となります。本記事を参考に、自社に合った道筋を描き、資金調達を成功させましょう。そして、その先に広がる新たなビジネスチャンスを共に切り拓いていきましょう。
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