
オリジナルの楽曲を作りたいけど資金がないんだよね



そんな悩みを解決し、多くの共感を集めて夢を実現させる手段がクラウドファンディングですよ。
クラウドファンディングというと、新製品の開発や店舗オープンのための資金調達を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、アーティストが「どうしても作りたい一枚」を実現するために、ファンと一緒に夢を形にするケースも増えています。
その好例のひとつが、アーティスト・羽咲みはるがCAMPFIREで実施した「オリジナル楽曲制作プロジェクト」です。


本記事では、羽咲みはるがCAMPFIREで実施し、目標金額200万円に対して132%・265万円を集めたクラウドファンディングプロジェクトを詳細に分析します。192名の支援者が動いた背景にある共創の仕組みと、クリエイターや個人経営者がこの事例から何を学び、どのように応用できるかを具体的に解説していきます。
羽咲さんがクラファンを行った理由と結果


まずは、プロジェクトそのものの経緯と成果を振り返ります。
軌跡:カバーからオリジナルへ、必然のステップ
羽咲さんの音楽活動において、2021年のカバーアルバム『みはるーむ』の成功(280万円超の支援を獲得)は大きな試金石でした。


既存曲の歌唱で「歌手・羽咲みはる」としての認知を広めた彼女にとって、次のステップであるオリジナル楽曲の制作は、単なる新曲発表ではなく、表現者としてのアイデンティティを確立するための「アーティスト宣言」でもありました。
特に2022年8月のグループ解散と引退を経て、ソロアーティストとして自分の言葉を届ける重要性はかつてないほど高まっていました 。
課題:高品質な表現に伴う、独立系アーティストの現実
プロ仕様の楽曲を制作し、市場に流通させるには、個人や小規模レーベルでは抱えきれない多額の初期コストが発生します。本プロジェクトでは、以下の具体的な課題をクラウドファンディングによって解決することを目指しました。
- クリエイティブの質の担保
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ライブ活動を支えるプロのバンドメンバー(砂塚恵氏、湯澤真人氏)を作編曲に迎え、妥協のない本物の音楽を追求するための制作費。
- 制作環境と技術の確保
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専門のレコーディングスタジオのレンタル、およびエンジニアによるミックス・マスタリング作業の完結。
- ビジュアルとプロモーション
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「うさワールド」を体現するジャケット制作や、MV制作、一般流通に向けた宣伝費用の捻出。
- ファンの共犯者化
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単に完成品を売るのではなく、制作過程を共有することで、ファンとの関係性をより強固なものへと昇華させること。
結果:支援者数の純化と支援単価の向上
本プロジェクトはCAMPFIRE上で2023年1月25日から2023年2月26日まで実施され、目標金額200万円に対して約265万円、支援者192人、達成率132%という結果で終了しました。


今回の挑戦は羽咲さん本人の活動実績に加え、オリジナル楽曲制作というテーマ、そしてファン参加型のリターン設計が支持を集めた結果といえるでしょう。
支援したくなるリターン設計の全貌


クラウドファンディングにおいて、リターン(支援に対するお返し)の設計はプロジェクトの成否を大きく左右します。羽咲さんのプロジェクトでは、計11種類のリターンが用意されており、幅広い支援者のニーズに対応していました。
実際のリターン一覧を見ると、少額支援から高額支援まで幅広い価格帯が設計されています。
- 写真3枚セット/低価格リターン
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参照:羽咲みはるオリジナル楽曲制作プロジェクト(CAMPFIRE) - 直筆サイン入りCD/低価格リターン
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参照:羽咲みはるオリジナル楽曲制作プロジェクト(CAMPFIRE) - ASMR音声/中価格リターン
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参照:羽咲みはるオリジナル楽曲制作プロジェクト(CAMPFIRE) - グッズセット/中価格リターン
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参照:羽咲みはるオリジナル楽曲制作プロジェクト(CAMPFIRE) - グッズフルセット/高価格リターン
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参照:羽咲みはるオリジナル楽曲制作プロジェクト(CAMPFIRE)
中⼩企業·個⼈経営者への応⽤


羽咲さんの事例はクリエイティブ分野のプロジェクトですが、学べる本質はビジネスにも十分応用できます。
販売を投資に変えるストーリー設計
単なるモノの予約販売で終わらせず、支援者が「自分の意思で未来を後押ししている」という実感を持てる文脈を作ります。
- 「なぜ今なのか」の言語化: 「アーティストとしての第一歩」というキーワードに象徴されるように、プロジェクトの背景にある挑戦の物語を明確に伝えます。これにより、支援者の行動は商品の購入から挑戦への投資へと昇華されます 。
- サンクコストの共有: カバーアルバムの成功(102%達成)という過去の実績を土台にしつつ、あえて未経験のオリジナル楽曲という高い壁に挑む姿を見せることで、応援する正当性と期待感を醸成します。
- 理念への共感: 自社の理念や挑戦を物語として語り、支援者がその物語の一員になれるような余白を残すことが、共感を呼ぶ鍵となります。
制作過程をコンテンツ化する共犯者戦略
完成品を届けることだけが目的ではなく、開始から終了、そしてリターン送付までの「プロセス」そのものを価値あるエンタメとして提供します。
- 「裏側」のさらけ出し: SNSでのこまめな進捗報告やメイキング映像の提供を通じて、普段は見ることができない制作の裏側をコンテンツ化します。
- 心理的距離の短縮: 進捗を共有し続けることで、支援者は完成した楽曲(プロダクト)に対して自分が育てたという深い愛着を抱くようになります。
- LTV(顧客生涯価値)の向上: 支援者を一度きりの顧客ではなく、プロジェクトの全行程を共にする長期的なファンとして大切に扱うフォロー体制を構築します。
所有から参加へ:体験型リターン設計
リターンを対価としての物品と捉えるのではなく、プロジェクトの世界観に没入できるチケットとして設計します。
- 参加型リターンの導入: 作品のブックレットに名前が刻まれる記名権や、レコーディング現場の見学(10万円)など、金銭では買えない特別な体験を用意します 。これらは支援者がプロジェクトの一部になれる参加型の体験設計です。
- 限定感と特別感の演出: 撮影時の写真を使用した限定ステッカーやアクリルスタンドなど、支援の証として手元に残る形あるお礼と、無形の体験をバランスよく組み合わせます。
- 多角的な価格設定: 低単価の気軽な応援から、プロジェクトの根幹に触れる高単価な体験まで幅広く用意することで、多様な熱量のファンを受け入れる窓口を作ります。
まとめ


羽咲さんの事例は、伝統的な販売モデルから共創モデルへの転換を示しています。成功の本質は、共感を軸とした参加型の場をデザインしたことにあります。
- 明確な目的とストーリーを持つ
- 支援者が物語に参加できる体験型リターンを設計する
- 広報・フォローを通じて、支援者をファンに育てる
クラウドファンディングで人気となりやすいプロジェクトの特徴やリターンの設計、プロジェクトページの作り方など、LeaguEではクラウドファンディングのフルサポート体制を整えています。クラウドファンディングの企画から実施まで、無料でご相談を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。














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