
駅伝のためにクラウドファンディング?



早稲田大学が駅伝優勝を目指して、練習に投じる資金調達をしたんだよ!
2026年、箱根駅伝で再び頂点を目指す早稲田大学競走部。
伝統と実績を誇る名門チームは、クラウドファンディングという新しい手段を取り入れ、大きな注目を集めています。
支援の輪はOBや在学生だけにとどまらず、全国のファンや地域社会にも広がりを見せました。集まった資金は単なる強化費ではなく、選手一人ひとりの成長や未来への挑戦を支える原動力となったのです。
その過程には大学スポーツに限らず、クラウドファンディング初心者にとっても参考となる仕組みづくりのヒントが隠されていました。本記事では早稲田大学競走部の挑戦を通じて、クラウドファンディングを成功に導いた設計をわかりやすく解説していきます。
早稲田大学競走部がクラウドファンディングに挑んだ背景


早稲田大学競走部は大学駅伝の名門として知られています。
しかし箱根駅伝においては2011年を最後に、総合優勝から遠ざかっていました。他大学を押さえ伝統校として再び頂点に立つためには、従来の予算や支援だけでなく新たな資金調達が必要だと考えた早稲田大学競走部は、「駅伝強化プロジェクト」というクラウドファンディングを立ち上げたのです。
プロジェクト第一弾|2023年


早稲田競走部は2023年2月に第一弾のクラウドファンディングを実施し、649名の支援者から2,025万円もの支援金を集めることに成功しました。
この支援金は主力選手4名の海外遠征費用を含むチーム強化に充てられ、実際にその後の箱根駅伝ではエース区間での快走や世界クロスカントリー日本代表選出、自己記録更新など成果が現れました。
そのほか、クラウドファンディング資金で追加派遣された選手がニューヨークシティ・ハーフマラソンに出場し、その約1ヶ月後のレースで自己ベストを更新するといった即効性も確認されています。支援者にとって、自分たちの資金が選手強化に直結し結果につながったことが見える形となり、プロジェクトへの信頼感を高める要因となりました。
プロジェクト第二弾|2025年


そして2025年2月、2年ぶりとなる第二弾「早稲田大学競走部駅伝強化プロジェクト」がスタート。
第二弾も第一目標金額は500万円に設定され、ストレッチゴールとして第2目標1,000万円、第3目標2,000万円まで段階的に資金募集を拡大。
結果、最終的に第3目標を上回る2,238万円が集まり、プロジェクトは成功を収めました。
資金の使い道もプロジェクトページに明確に示され、箱根駅伝に向けた合宿の費用、さらに有力選手のための奨学金制度拡充などに活用されていく予定とされています。
ストレッチゴールとは?
段階的な目標金額設定のこと。
ステップごとの目標が明示されることで、「今どの段階なのか」「次の支援が何に使われるのか」が明確になり、支援者の納得感と参加意欲を高められる。
早稲田大学競走部のクラウドファンディングが支持された背景


早稲田大学競走部によるクラウドファンディングが多くの支援を集められたのは、単なる寄付の呼びかけではなく、設計の段階で工夫された要素があったからです。ここでは、特に注目すべき4つの要因を整理して紹介します。
明確な目的と物語性


まず挙げられるのは、目指す方向性がはっきりしており、誰もが共感しやすい物語があった点です。
「箱根の頂点へ。そして世界へ。」というスローガンは、黄金期を築いたOB・瀬古利彦氏の言葉を受け継ぐもので、多くのOBやファンに馴染み深いフレーズでした。
「再び箱根で勝利し、世界で戦う人材を育てたい」というビジョンは、単なる金銭支援ではなく、伝統校らしい挑戦として人々の心を動かしました。
実際にクラウドファンディングのページでは、花田勝彦監督が自ら資金の必要性と将来像を語り、支援者に強いメッセージを届けています。
多彩なリターン設計


次に、支援額に応じた多様なリターンが用意されていたことも成功要因です。
5,000円から100万円まで複数のプランがあり、少額支援でも選手からの感謝メッセージや限定グッズが受け取れました。一方、高額支援者にはオリジナルグッズに加え練習見学会招待といった特典が用意され、特別な体験も提供されています。
この幅広いリターン設計が学生や社会人OB、ファンなど幅広い層が自分に合った方法で参加できる仕組みとなり、支援の裾野を広げることに成功したのです。
ファンとのチーム感


また、支援者とチームが一体感を持てる仕掛けが用意されていた点も見逃せません。
プロジェクト終了後、公式サイトに「SUPPORTERS LIST」が公開され、希望者の名前が寄付額に応じてプラチナやゴールドといった区分で掲載されています。これにより、支援者は自らの貢献が形として残る喜びと誇りを得られたのです。
さらに、クラファン実施中はSNSや活動報告を通じて選手が感謝を伝え、経過を共有するなど、双方向のコミュニケーションを重視。これが単なる寄付に留まらず「一緒に戦う」感覚を支援者に与え、次回以降の参加意欲や新規支援者の獲得にもつながりました。
OB・著名人の巻き込み


最後に、強力なOBや関係者を巻き込む戦略が功を奏しました。
スポーツライターでOBの和田悟氏がYahoo!ニュースで取り上げたことをはじめ、花田監督や競走部公式アカウント、OB有志がSNSで積極的に発信。
ハッシュタグを活用した情報拡散により、陸上ファン層にも認知が広がり、著名人やOBが支援に加わったことで信頼できるプロジェクトという印象を強めたのです。
「あの人も応援しているなら、自分も支えたい」と影響を受けた人々がクラウドファンディングの勢いを加速させました。
早稲田大学競走部から学ぶ、クラウドファンディングのヒント


名門スポーツチームから地方の小さな部活動まで、クラウドファンディングは新たな資金調達とファンづくりの手段として可能性を広げています。
早稲田大学競走部の成功事例とその背景には、4つのポイントがありました。
- 明確な目的と物語性
- 多彩なリターン設計
- ファンとのチーム感
- OB・著名人の巻き込み
これからクラウドファンディングに挑戦しようと考えている大学・団体の方も、ぜひこれらのポイントを参考にしつつ、自分たちらしいプロジェクトを設計してみてください。きっと支援者との絆が生まれ、新たな目標達成への道が開けるはずです。
なお、最新のクラウドファンディング成功事例やノウハウを継続的に知りたい方は、ぜひLEAGUEの公式LINEやニュースレターにご登録いただき、情報収集にお役立てください。クラウドファンディングに関するご相談もお待ちしております。
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