クラウドファンディングの世界には、「応援したくなる理由」があるプロジェクトが、確かに存在します。
それは単なる便利さや機能性ではなく、誰かの想いに共感し、「このプロジェクトを通じて、自分も何かの一部になりたい」と思わせるような物語。
今回は、音や遊びをテーマにした3つのプロジェクトに注目。感性に訴えるクラファン企画が、なぜ多くの支援を集めたのか――その背景に迫ります。
誰もが音楽を楽しめる世界を──糸島の森から生まれる「ブンネ楽器」
福岡県糸島市で音楽スタジオ&ライブカフェ「Greenchord」を運営する福田氏が挑戦したのは、スウェーデン発祥の「ブンネ楽器」を糸島の間伐材で作り、広めていくというプロジェクトです。
ブンネ楽器は、もともと認知症ケアを目的に開発された楽器で、誰でも簡単に音が奏でられることから、子どもや高齢者、障がいのある方まで幅広く親しまれています。中でも「ブンネギター」は、弾くだけで音楽の楽しさを実感できる“魔法のような楽器”として注目されています。福田氏は、そのブンネ楽器を糸島の間伐材で製作することで、地域資源を活かしながら、環境保全と音楽の喜びを両立できると考えました。放置されがちな木材に新たな価値を与える、地域と福祉をつなぐ取り組みです。
プロジェクトは開始からわずか6日で目標金額を達成し、現在は「ネクストゴール」に挑戦中。次の目標は、ブンネの魅力をさらに広めるための動画制作と、音楽の楽しさを伝える絵本『ロポロポさんとあべこべ広場』の製本費を集めることです。「人と人、人と自然を音楽でつなぎたい」という福田氏の思いは多くの共感を呼び、約160万円の支援を集めています。社会的意義を持つプロジェクトとして、クラウドファンディングの可能性を体現しています。
分割できる本格派ピアノ「OTTAVIA」が変えた演奏の常識
次に紹介するのは、Lietoが開発した分割式ピアノ「OTTAVIA」。12鍵盤からフルサイズまで自由に連結でき、持ち運びも簡単という革新的なアイデアが注目を集めました。
従来のピアノは「重くて運べない」「スペースを取る」といった課題がありましたが、本製品はそれらを解決しつつ、音やタッチの品質も妥協しない点が評価され、支援額は160万円超を記録。音楽を楽しむ環境の自由度を一気に広げた製品です。
持ち運び×デザイン性で話題に!「MARUカホンmini」
最後に紹介するのは、立花容器チアフルライフプロジェクトが手がけた「MARUカホンmini」。
レジャーやアウトドアシーンにぴったりの軽量打楽器で、ポップな見た目と本格的な打感が特徴です。
持ち運びやすく、屋外でも音楽を楽しめるスタイルが多くの支持を集め、支援額は110万円を突破。「音を遊びに変える」というシンプルで楽しいコンセプトが、多くの人の心を掴みました。
「アイデアはあるけど、どうやって実現すればいいか分からない…」そんなあなたもクラウドファンディングで夢を形にできるかもしれません。成功するプロジェクトには共通の秘訣があります。誰もが思わず支援したくなるクラウドファンディングの作り方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ

今回ご紹介した3つのプロジェクトに共通していたのは、「音楽の楽しさをもっと自由に、多くの人に届けたい」という明確なビジョンです。中でもブンネ楽器のように、“音楽をきっかけに社会を変える”という視点を持ったプロジェクトは、共感と支援が自然と集まりやすい傾向にあります。
クラウドファンディングは、単なる販売の場ではなく、想いを形にし、伝えるための舞台です。
自分の活動にストーリーがあるのなら、誰かの心を動かすプロジェクトに変えていける――その可能性を、今回の事例が証明しています。
ただし、クラウドファンディング初心者にとっては、知識があっても実際にどのようにプロジェクトを進めるかイメージが湧かないこともあります。プロジェクト成功に向けて専門的なアドバイスが必要な方は、ぜひLEAGUEにご相談ください。クラウドファンディングの企画から実施まで、無料でご相談に対応いたします。お気軽にご連絡ください。

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