クラウドファンディングは、ゲームの世界を単なる娯楽に留めず、「想い出」や「新体験」として社会に残す手段としても注目を集めています。
今回は、愛され続ける作品『殺戮の天使』の10周年記念展、惜しまれつつ終了した「ミドガR」の記録保存プロジェクト、そして現実世界にゲームを融合させる次世代デバイス「Play For Dream」の3プロジェクトをご紹介。それぞれがどのようにして多くのファンの心を掴み、支援を集めたのか、その成功の背景に迫ります。
10年分の感謝をカタチに。『殺戮の天使』真田まこと展
まず紹介するのは、ゲームパブリッシャーVaka Inc.が企画した『殺戮の天使』10周年を記念した原画展プロジェクト。シリーズを象徴するキャラクターたちの原画・設定資料・未公開情報を一堂に展示する“真田まこと展”を開催するために立ち上がりました。目標400万円に対し、すでに2,300万円を超える支援を集め、1,000人以上のファンが参加しています。
このプロジェクトの成功は、原作ファンの「感謝を伝えたい」「思い出を共有したい」という熱量を、リアルな場での“体験”として提示できた点にあります。イラストの世界観に惹かれた人、ストーリーに心を動かされた人、それぞれの“想い”を形にする場が提案されたことで、支援=参加という形で共感が広がりました。単なる展示会ではなく、「ファンが主人公になれるプロジェクト」として、SNS上でも口コミが拡散されています。
失われゆく世界を残したい。『ミドガR』アーカイブプロジェクト
次に紹介するのは、サービス終了が発表されたゲーム『ミドガR』の思い出を、デジタルアーカイブという形で保存しようとする試み。企画したのは、ゲーム内の制作に携わっていた「まどれぇぬかんぱにぃ」。キャラクターや背景、シナリオなどの膨大な資料を一冊のアートブックにまとめるプロジェクトで、支援金はすでに3,300万円以上、支援者は1,100人を超えています。
このプロジェクトが注目された背景には、「好きな世界がなくなってしまう」という喪失感に寄り添った企画であったことが挙げられます。単なるグッズ販売ではなく、“作品とファンとの記憶”を永遠に残すという明確な目的があったからこそ、多くの共感が集まりました。ファンにとって、クラウドファンディングは単なる応援ではなく、「私がこの世界を残した」という誇りある行動へと昇華しています。
ゲームの未来がここに。Play For Dream MR空間コンピューター
最後に紹介するのは、Play For Dreamが開発した次世代MR空間コンピューター「Play For Dream」。ARやVRを超え、現実空間にゲーム世界をシームレスに融合させる“MR(Mixed Reality)”技術を活用したデバイスで、まさに「ゲームが現実になる」体験を目指すプロジェクトです。目標30万円に対して、すでに1,200万円以上の支援を集めています。
このプロジェクトの魅力は、テクノロジーの進化によって「ゲーム=画面の中」という常識を打ち破ったこと。体の動きや視線、音声操作などを活用し、プレイヤーがゲーム世界の中に入り込むような感覚を実現しています。支援者の多くはガジェットやテックに関心のある層で、未来のエンタメ体験を先取りできることに大きな価値を感じています。まさに“デジタルネイティブ世代の夢を叶える”プロジェクトと言えるでしょう。
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まとめ
今回ご紹介した3つのプロジェクトは、いずれも“ゲーム愛”を軸にして、多くの支援者の心を掴みました。愛する作品を記念する展示会、終わった世界を記録に残すアーカイブ、新たな体験を切り拓く次世代デバイス——共通しているのは、「ゲームを未来に残したい」「より深く体験したい」というプレイヤーの想いに真摯に向き合っていることです。
ただし、魅力的なプロジェクトを実現するためには、商品設計だけでなく、事前準備・プロモーション・広告運用・リターン設計など、幅広い戦略が必要です。Makuakeでのクラウドファンディングに関するロードマップについては、こちらの記事で初心者にもわかりやすく解説しています。この記事を見ているあなたも、魅力的なMakuakeプロジェクトを作ってみたいなら、ぜひ参考にしてください!
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