
京都大学やオリックス・バファローズ、東京藝術大学といった有名な組織が、なぜクラウドファンディングを活用しているの?
こう疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
近年、クラウドファンディングは単なる資金調達の枠を超え、企画段階から支援者を巻き込み、共感を集めるマーケティング手法として注目を集めています。今回は、京都大学WRC海獣班、オリックス・バファローズ、東京藝術大学が実施した3つのクラウドファンディング事例を紹介し、それぞれの成功要因を探ります。します。
京都大学WRC海獣班「海が変わっていく。海獣とヒトが共に生きるため、いま、調査が必要です」


京都大学野生動物研究センターのWRC海獣班は、シャチやラッコ、アザラシなどの海棲哺乳類の調査研究を続けています。READYFORで実施した今回のクラウドファンディングでは、第一目標500万円を突破し、約760万円を集め、さらに900万円を目指すNEXT GOALにも挑戦しています。集まった資金は、北海道やグリーンランドでの調査に必要な船の傭船料や衛星発信機の購入費、調査を広げるためのパンフレット制作などに活用されます。
このプロジェクトが支持された理由は、「海棲哺乳類とヒトが共に暮らす未来をつくる」という明確なビジョンと、研究者の誠実な情報発信にあります。調査内容や資金の使い道を具体的に示し、支援者に研究の重要性を実感させた結果、約480人もの人々が寄付に参加しました。
【バファローズポンタ公式】カチ星カフェと巨大オブジェをファンと実現したい!
オリックス・バファローズは、人気キャラクター「バファローズ☆ポンタ」をテーマに、CAMPFIREで「カチ星カフェ&巨大オブジェ」企画を立ち上げました。京セラドームを拠点にファンが集まれるカフェや巨大オブジェを作るという内容で、目標500万円に対して約580万円を集め、500人以上からの支援を獲得しました。
成功の背景には、ファン心理を的確に捉えたリターン設計があります。ぬいぐるみやキーホルダーなどのグッズに加え、カフェイベントへの招待や名前掲載といった「参加している実感」を持てる特典を提供。さらに、活動報告をこまめに行い、支援者に進捗と感謝を伝え続けたことが、プロジェクト全体の信頼感を高めました。
【東京藝術大学 藝祭】さまざまなアートが響きあう一瞬の夏を。
東京藝術大学が関わるアートの祭典「Geisai 2025」は、新進アーティストの発表の場として知られるイベントです。READYFORでクラウドファンディングを行い、次回開催に向けた資金調達を進めています。支援者は展示会やワークショップへの招待、限定作品などを通じ、アートの世界により深く関われる機会を得ています。
このプロジェクトが注目を集めているのは、“アートを応援したい”という支援者の想いを具体的な行動に変える仕掛けがあるからです。SNSやメディアでの積極的な発信により認知を広げ、ファンだけでなく、アートに興味を持つ新たな層も巻き込むことに成功しました。
結論(Conclusion)


今回ご紹介した3つのプロジェクトは、いずれも異なる分野・目的を持ちながら、クラウドファンディングという手法を巧みに活用し、多くの支援と注目を集めました。
「京都大学WRC海獣班」は、海棲哺乳類のモニタリング調査という学術的かつ社会的意義の高いテーマで、研究者の熱意と明確なビジョンが共感を呼びました。
「バファローズ☆ポンタ カチ星カフェ&巨大オブジェ」は、プロ野球球団ならではのキャラクター活用でファンを巻き込み、応援を楽しむ場を提供しました。
そして「Geisai 2025」は、東京藝術大学が関わるアートの祭典として、支援者を“観客”ではなく“共創者”として迎え入れ、アートの新たな価値を広げています。
これらのプロジェクトに共通しているのは、「ユーザーの感情に訴えるストーリー」「団体やブランドの強みを活かした訴求軸」「クラファンだからこそ生まれる共感の文脈」です。クラウドファンディングは、単なる資金調達ではなく、“共感と販売を同時に実現するマーケティングプラットフォーム”としての可能性を示しています。
株式会社LEAGUEでは、こうしたクラウドファンディングの戦略立案からページ制作、運用・プロモーションまでを一気通貫でサポートしています。クラファンを活用して商品やアイデアを世に出したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。私たちが、企画から成功までをしっかり伴走します。
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