
クラファン始めてみたものの、支援がまったく集まらない



最初は良かったが、しばらくすると誰も支援してくれない
「うちの製品は革新的だから、ページを公開すれば自然に支援が集まるだろう」
そう考えているなら、それは大きな間違いかもしれません。
良いものを作れば自然と支援が集まるという時代はもう終わりました。Makuakeなどクラウドファンディング(以下、クラファン)のプラットフォームでは毎日新しいプロジェクトが生まれ続けており、どれも優れた機能や洗練された見た目、構成の整ったプロジェクトページで公開されています。
つまり、多くのプロジェクトがひしめき合うプラットフォームの中で、あなたのプロジェクトを支援者の目に留めてもらい、行動を促すための集客戦略が不可欠です。
本記事では、クラファン実施中に行うべき6つの集客方法を、初心者の方でもすぐに実践できるよう具体的に解説します。予算別・フェーズ別の戦略も紹介していますので、あなたの状況に合った集客方法を実践してください。
クラファン実施中に集客が重要な理由


クラファンは一般的に30日〜60日という限られた期間で勝負が決まります。この短期間で目標金額を達成するためには、戦略的な集客活動が不可欠です。
ここでは、なぜ集客が重要なのかを5つの観点から整理します。初動・中盤・終盤それぞれの局面で集客が果たす役割と、外部・内部流入のバランス、そして費用対効果について確認しましょう。
初動の勢いがプラットフォーム内の露出を左右する
クラファン成功の可否は公開直後のスタートダッシュでほぼ決まると言っても過言ではありません。
初日に目標金額の30%を達成するとプラットフォーム内での露出が格段に増え、その後の支援額が劇的に伸びる傾向(目標の約3倍)があります。多くのサイトでは初動が良いプロジェクトを人気と判断し、ランキング等で優遇表示してくれるためです。参照
例えばMakuakeでは、スタートダッシュに成功したプロジェクトや支援が集まっているプロジェクトが以下画像のように今日のランキングや新着等で紹介され、人目に触れる機会が急増します。このように初日の支援獲得=プラットフォームを味方につけるマーケティングとも言えます。


また、公開から5日間で目標金額の13%以上の支援を集めると、90%の確率で目標金額は達成するというデータも報告されています。参照
初速の勢いはクラファンを実施する前からの準備が必要です。初速を最大化させる秘訣はこちらの記事で解説しています。


中盤の失速を防ぐための継続的な集客が必要
公開から1週間もすると、多くのプロジェクトで支援の伸びが落ち着き、中だるみ状態に陥りがちです。
しかし中盤期間でも継続した集客によりプロジェクトへの注目を維持することで、終盤での支援の伸びが生まれます。実際CAMPFIREではこの期間をコツコツ発信期と名付け、様々な切り口で発信を継続することを推奨しています。
中盤に一度失速してしまうとラストスパートで勢いを取り戻すのが難しくなるため、プロジェクト開始後の勢いを保つために様々な工夫を考えることが重要です。広告出稿やプレスリリース、SNSでのキャンペーンなど新たな施策を投入してテコ入れすることで、支援の勢いを継続させましょう。
終盤のラストスパートで目標達成を確実にする
募集終了が近づく終盤2週間前、特に1週間は実は支援が集まりやすいラストスパート期です。最終日だけで数十万〜数百万円規模の支援を集めるプロジェクトも少なくありません。
これは、期限が迫ることで支援を検討している方の行動を自然に後押しできるためです。集客時の文言には「あと○日」「残り○時間」といったカウントダウン要素を加え、緊迫感を演出しながら「今が最後のチャンス」であることを周知しましょう。
また、終盤に支援者が急増すると「目標達成まであと少し!」という盛り上がりが生まれ、さらに支援が支援を呼ぶ好循環になります。プロジェクト終了の瞬間まで集客を継続し、支援の最大化を目指してください。
外部流入×内部流入の相乗効果
クラファン成功には、プラットフォーム外からの集客(外部)と事前集客で集めた支援者層(内部)の力による両輪が欠かせません。
外部流入とは
Web広告やインフルエンサーマーケティングを通じて、まだプロジェクトを知らない新規の見込み客をクラファンページへ誘導することです。認知拡大のためには欠かせません。
内部流入とは
事前集客で獲得したLINE登録者やメルマガ購読者など、すでにプロジェクトへの関心度が高い層にアプローチすることです。この層は支援に繋がる確率が圧倒的に高いため、集客効率が優れています。
また、自力で集めた支援者によって初動が成功すれば、プラットフォーム内での露出増加という相乗効果(ランキング掲載やメールマガジン掲載等)を得られます。こうして、外部×内部による支援増加により、新たな支援を生む好循環が生まれます。
費用対効果も成功に直結する
限られた予算の中で最大限の支援を集めるには、集客施策の費用対効果を意識することが欠かせません。
成功しているプロジェクトの多くは、売上の10%を広告費などの集客コストに投じています。ただし、費用をかければ売上が比例して伸びるというわけではありません。
たとえば、売上500万円を達成しても、広告費に200万円を使ってしまえば利益がほとんど残らない結果になります。
そうならないために、無料または低コストで実施できる施策(SNS発信・プレスリリースなど)と、短期間で大きな効果を見込める有料施策(Web広告など)をバランスよく組み合わせることが重要です。
即効性があり効果絶大!集客を最大化するWeb広告戦略


Web広告は短期間で新規顧客を獲得できる、最も強力な集客手段です。
Meta(Facebook/Instagram)広告
Google広告
LINE広告
TikTok広告
ここでは、クラファンと相性の良い4つの広告媒体について、それぞれの特徴と活用法を解説します。
Meta広告の強みを活かしたピンポイント訴求と実践方法
クラファン購買層である30代以上の使用率が高いFacebookやInstagramを活用した広告です。


Meta広告の最大の強みは細かいターゲティングにあります。年齢・性別・居住地域から趣味関心、行動パターンまで絞り込みが可能で、狙った層にピンポイントで訴求できます。
例えば、ガジェット好きの30代男性・子育て中の20代女性等、支援者像に合致するユーザーだけに広告を表示できるため、広告に投資できる資金に限りがあるクラファン集客と非常に相性が良い広告媒体です。
また、Instagram広告ではビジュアル重視のクリエイティブで世界観を伝えやすく、Facebook広告ではテキスト中心にプロジェクトの想いを届けやすいという特徴があります。短期決戦のクラファンでは、Meta広告を使って支援してくれそうな人だけに効率良くリーチする戦略が有効です。
- 配信は類似性が最も高い「1%」から開始する
- 商品の使用イメージ動画を用意する(静止画より効果的)
- すでに購入済みのユーザーは除外設定する(無駄な広告費を防ぐ)
- リターゲティング広告で、一度ページを訪れたユーザーに再アプローチする
- 広範なリーチよりも支援に繋がりやすいピンポイント訴求を優先する
Google広告(リスティング・ディスプレイ)の使い分け
Google広告は検索結果に表示されるリスティング広告と、ウェブサイトやアプリに表示されるディスプレイ広告の2種類があります。


リスティング広告
検索ニーズが明確な商品カテゴリーで効果を発揮します。例えば「スマートウォッチ おすすめ」「防災グッズ 最新」などのキーワードで検索している人に広告を表示できます。
ディスプレイ広告
Google提携サイトやYouTube上にバナーや動画で広告を出せるため、視覚的に興味を喚起できます。一度プロジェクトページを見たものの支援に至っていない層に「あと◯日で終了!」と再アプローチでき、終盤の追い込みに有用です。
Google広告は基本的にクリック課金なので、予算管理がしやすく少額から始められるのも利点です。難しい場合は代理店や詳しい人に相談すると良いでしょう。
- 商品関連キーワードで出稿する(ただし検索キーワードのずれに注意)
- クラファンページが通販サイトと誤認されないよう、ストーリー性を前面に出す
- 競合の多いビッグキーワードではなく、ニッチなキーワードを狙う
LINE広告で幅広い年齢層にリーチ
LINE広告は、地域密着型や特定のターゲット層に強い広告媒体です。日本国内で9,500万人以上が利用するLINEの膨大なユーザーベースを活用できます。


LINEタイムラインやLINEニュース、トーク一覧画面などに広告が表示されるため、普段あまりSNSを見ない層や年代が高めのユーザーにも情報を届けられます。地域密着型プロジェクトで地元在住者に絞り込む、主婦層向けプロジェクトで30代以上女性に絞る等、ざっくりと広いターゲットにリーチするイメージで活用すると効果的です。
ある事例では、7,500円の予算で400人の新規友だちを獲得し、1人あたり18.7円という驚異的な単価を実現しています。
また、LINE公式アカウントと連携すれば、興味を持ったユーザーをそのまま友だち登録に誘導し、後日メッセージ配信でフォローアップするといった展開も可能です。
- クラファン限定情報や特別割引などの特典を訴求する
- 広告からLINE公式アカウントへのスムーズな導線を設計する
- 友だち登録後は、CF開始の告知やリマインド配信で支援に繋げる
TikTok広告で若年層を狙う
TikTok広告は、若年層(10代〜30代)へのリーチと拡散力が魅力です。短い動画でインパクトを与えられれば、アルゴリズムによって爆発的に露出が増える可能性があります。


例えば、ファッション、ビューティー、ユニークなガジェットなど、視覚映えする商材はTikTokとの親和性が高いです。また広告でなくとも、TikTok上でプロジェクト動画を拡散して話題化を狙う手もあります。
- TikTokクリエイターとのタイアップで自然な訴求を行う
- 商品の使用シーンや「こんな課題を解決できる」というストーリーを動画で表現
- ハッシュタグチャレンジなどで拡散を狙う
プラットフォーム連携型広告


各クラファンプラットフォームが提供する広告サービスは、プラットフォーム内の支援意欲の高い既存ユーザーへ直接アプローチできる点が最大の強みです。
すでにクラファンの仕組みを理解し、支援行動に慣れているユーザーにリーチできるため、コンバージョン率(CVR)が高くなる傾向があります。
Makuake広告の特徴とメリット


Makuakeは、プロジェクト実施中に広告出稿やイベント出展などを希望する場合、別途料金で対応してくれます。
広告費用の目安は、2週間の出稿で約30万円です。ただし、予算はプロジェクトを通して集まった応援購入総額から差し引く形で捻出するため、応援購入総額が70万円以上集まってから実施できる仕組みになっています。参照
また、独自のプロモーション枠やタイアップ企画が存在し、話題性のあるプロジェクトはトップページで特集されたり、メールマガジンで紹介されることがあります。プロジェクト初日に目標30%達成など条件を満たすと「今日のピックアップ」や「今日のランキング」に掲載され、人目に触れる機会が飛躍的に増えるといわれています。


CAMPFIRE広告の仕組み


CAMPFIREも充実した広告メニューを提供しています。主なメニューは以下の通りです。参照
ターゲティング型ニュースレター(10万円〜)
CAMPFIRE会員の中で、プロジェクトに興味を持ちそうなユーザーにメール配信をしてくれるサービスです。類似プロジェクトへの支援履歴やページ閲覧データをもとにターゲティングが行われ、プロジェクト公開前から終了まで継続的に配信されます。
広告経由でプロジェクトページが閲覧された分だけ費用発生する、成果報酬型です。
トップページ掲載(1万円〜3万円)
CAMPFIREトップページの目立つ位置にプロジェクトが掲載されるサービスです。
費用・日数
メイン枠(大):3万円/1日間
メイン枠(小):1万円/1日間
ピックアッププロジェクト:2万円/7日間
ニュースレター配信・単独掲載プラン(20万円〜)
希望のプロジェクトを掲載した、ニュースレターの特別号を配信するサービスです。ターゲット層に向けたセグメント配信が可能です。
Web広告運用代行(30万円〜)
広告専門の担当者がプランニングから運用まで、一括代行を任せるサービスです。Meta広告、Google広告などを活用し、新規顧客層にリーチも可能です。少額からスタート可能で、成果に応じて追加の相談も可能です。
GREEN FUNDINGのマーケティング支援


GREEN FUNDINGは、CCCグループ(TSUTAYAなどを運営)が展開するクラファンプラットフォームです。
提携するフランチャイズパートナー(蔦屋書店など)経由でのメディア露出、デジタル広告支援、メールマガジン掲載など、支援募集のためのプロモーション施策を一緒に実施してくれる体制があります。
マーケティング支援・メニュー一覧
GREEN FUNDING公式LINEに掲載(55,000円)
YouTuberコラボプラン
メルマガ掲載(110,000円)
Facebook・Instagram投稿(35,000円〜)
クラファン助成金制度の対象になる経費類
広告費のみならず、クラファンを実施する際にはさまざまな費用が発生します。
- プラットフォーム利用に関わる手数料
- プロジェクトページ作成関連費用
- プロモーション・広報活動費
- リターン関連費用
これらを経費として補助金申請することにより、費用の自己負担を大幅に軽減できます。クラファンで利用しやすい、代表的な制度は以下の4つです。
- 小規模事業者持続化補助金
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参照:小規模事業者持続化補助金 持続化補助金として広く知られており、新商品をクラファンで世に出す際のプロモーション費用やパッケージデザイン費などに利用できます。
- IT導入補助金
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参照:IT導入補助金2025 中小企業・小規模事業者が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助し、業務効率化や売上アップをサポートする制度です。
- ものづくり補助金
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参照:ものづくり補助金総合サイト 中小企業・小規模事業者等が取り組む、革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善のための設備投資などを支援する制度です。
- 展示会助成金
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展示会助成金という名称の国レベルの単一制度はありませんが、多くの自治体や支援機関が、国内外の展示会への出展費用を補助する制度を設けています。
助成金に関する詳しい情報はこちらで解説しています。


メディア露出による信頼性構築


支援者を増やすには、マスメディアやニュースサイトに取り上げられる効果も見逃せません。第三者目線の報道によってプロジェクトの信頼性が高まり、一気に認知度を上げることができます。
人目に触れるための有効的な手段は、プレスリリースの配信です。ここではプレスリリースを使った集客メリットと、適切な配信タイミング、媒体別のアプローチ方法について解説します。
PR TIMESとクラファンとの相性は抜群
PR TIMESは、日本最大級のプレスリリース配信サービスです。企業や団体が発信した。ニュースを、新聞社、テレビ局、ウェブメディアなど数千の報道機関に一斉配信できます。


- プロジェクトの社会性や新規性をアピールできる
- メディア掲載により信頼性が向上し、支援の後押しになる
- 配信したプレスリリースはWeb上に残り、検索からの流入も期待できる
プレスリリース配信のタイミング戦略
プレスリリースをうつタイミングは、プロジェクト公開日に合わせて配信するのがおすすめです。開始と同時にニュースリリースが出れば、メディア側も記事にしやすく、初動の追い風になります。
また、配信は開始時1回きりではありません。クラファン期間が長めの場合、途中経過で大きな動きがあった際にも配信チャンスがあります。
- 初動(開始直前)
- 目標金額を達成したとき
- ストレッチゴール・リターン追加のタイミング
- プロジェクト関連の商品・サービスの本格販売開始時
逆に避けるべきは、「支援募集中!」と進捗に変化がない内容を何度も配信することです。同じようなリリースを連発するとメディアからの印象が悪くなり、逆効果になりかねません。新たなトピックが生まれたときに1回、これを基本にすると良いでしょう。
なお、配信日は平日午前中が記者の目に留まりやすいとも言われます。開始日が週末の場合は、その直前の平日に先行配信して「○月○日より開始」という形にする工夫も考えられます。
メディア特性に合わせたアプローチ
プレスリリースは配信サービス経由で一斉に送るだけでなく、狙いたいメディアに直接売り込むことも有効です。プロジェクト内容によって向き不向きのメディアがあるため、以下のように戦略を立てましょう。


一般ニュースサイト・経済誌
クラファンの話題自体がニュースになることもあります。特に、社会性や話題性を強調すると掲載されやすくなります。
例えば「地元〇〇町の老舗を救うためのプロジェクト」「SDGs時代の画期的新製品」といった切り口です。
テレビ・ラジオ番組
ハードルは高いですが、テレビやラジオ番組で紹介されれば爆発的な反響が期待できます。地元テレビ局の情報番組や、クラファン特集をしている全国ネット番組(「未来への○○」など)に取り上げられないか、番組HPの情報提供フォームからアプローチしてみるのも一案です。
専門メディア・業界紙
扱っている商材やテーマに特化したメディアには優先的に情報提供をおこないましょう。
例えばガジェット開発ならIT系ニュースサイト、地域振興なら地方紙・ローカルテレビ、アート系ならカルチャー雑誌、といった具合です。
担当記者の連絡先がわかる場合は、リリース文を送付し「ぜひご取材いただけませんか」と熱意を伝えるのも効果的です。
また、クラファン情報を中心的に扱っているメディア(CF NEWSなど)にアプローチすることも有効的です。CF NEWSでは、今注目を集めているプロジェクトや、これから人気が高まりそうなプロジェクトを毎日紹介しています。
CF NEWSへの掲載をご希望の方は、広告掲載よりお問い合わせください。
支援者の熱狂を最大化するソーシャル活用戦略


プロジェクトを盛り上げ支援を集めるには、SNS上でのエンゲージメント(ユーザーの反応・共感)を高めることも欠かせません。自社発信だけでなくインフルエンサーの力を借りたり、ギフティング施策で口コミを広げることで、新たな支援層の獲得につながります。
ここではSNS戦略として代表的なインフルエンサー起用、ギフティング(商品提供によるPR)のポイントを紹介します。
インフルエンサー起用のメリットと盛り上がりを生むマッチングのコツ
X(旧Twitter)やInstagram、YouTubeなどで多数のフォロワーを抱えるインフルエンサーに情報発信してもらうと、短期間で認知を拡大できます。特にYouTuberやブロガーがプロジェクトや商品を紹介すると、一気に数千〜数万規模のオーディエンスにリーチできます。
ポイントはプロジェクトのターゲット層にマッチするインフルエンサーを選ぶことです。
クラファンの主要支援者層が30〜50代男性サラリーマン⇒アウトドア系・ガジェット系YouTuber
おしゃれさとデザイン性がウリの美容アイテム⇒InstagramやTikTokの女性インフルエンサー
商品の客層に合ったプラットフォームで影響力を持つ人に協力を依頼し、新しく興味を持ってもらう層を拡大して、中だるみ期間も盛り上がりを維持しましょう。
マイクロインフルエンサーの活用
フォロワー数が数十万〜数百万のメガインフルエンサーではなく、フォロワー数が数千〜数万人規模のマイクロインフルエンサーを起用することが、特に効果的な場合があります。
クラファンは共感や支援の要素が強いため、フォロワーが「この人が勧めるなら信頼できる」と感じやすく、マイクロインフルエンサーとの相性は抜群です。
マイクロインフルエンサーはフォロワーとの距離が近く、強い信頼関係を築いているため、その発言は購買意欲を高めやすく、結果的に高い成約率につながる傾向があります。
インフルエンサーの選び方
インフルエンサー選定では、以下のポイントをチェックしましょう。


- フォロワー層と親和性
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- フォロワーの年齢、性別、ライフスタイルがクラファンのターゲット層と一致しているか
- インサイトデータ(フォロワーの属性データ)を確認させてもらう
- エンゲージメント率とコメントの質
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- フォロワー数だけでなく、平均的なエンゲージメント率の高さを確認
- 投稿に対するコメントの質(単なる「いいね」だけでなく、具体的な質問や感動的なコメントが多いか)
- 過去のPR実績
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- 過去のPR投稿で、製品の魅力を深く丁寧に伝えられているか
- その結果として高いエンゲージメント数・率を達成しているか
- プロジェクトのテーマとの親和性
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ガジェット系のクラファンならガジェットレビュアー、食品なら料理インスタグラマーなど、ジャンルの一致が重要です
依頼方法
依頼方法としては、有償で投稿をお願いする方法と、無償で商品提供(ギフティング)して紹介してもらう方法があります。
報酬型:固定報酬や成果報酬(売上の〇%)での依頼
ギフティング型:商品提供のみで紹介してもらう方法
プロジェクトにマッチするインフルエンサーを見つけたら、DMや問い合わせフォームから気軽にアプローチしてみましょう。熱意が伝われば、プロジェクトの趣旨に共感して好意で取り上げてくれるケースもあります。その際はお礼として完成品を贈る、特典を提供するなど誠意を示すと、継続的な関係も築けます。
ギフティング戦略の方法
ギフティングとは、企業がマーケティング目的でインフルエンサーや一般ユーザーに商品を無償提供し、SNS上で紹介・レビューしてもらう手法です。広告と違いユーザー目線の投稿となるため、宣伝臭が薄くフォロワーの共感を得やすい点が特徴です。
クラファンにおけるギフティング施策では、YouTuberや人気ブロガーに試作品を送り使用感レビュー動画を作ってもらったり、Instagramのフォロワーキャンペーンで当選者に商品提供し感想投稿を促す等の方法があります。
- 低コストでインフルエンサーの影響力を活用できる
- 大きくバズる可能性がある
- クラファン終了後の一般販売でも活用可能
ギフティングを依頼する際には、依頼文に提供する商品の情報だけでなく、以下の情報を追加してもらいましょう。
- このリターンはCF期間中しか手に入らない限定品であること
- 支援期間が残り〇日であること
- 数の限りがあり割引率の高いリターンはすぐになくなること
といった、クラファン特有の限定性と緊急性を強調しましょう。これにより、フォロワーに対して即時の行動を促す強い動機付けを提供できます。
ステルスマーケティングを避けるため、PR表記・プロモーションの徹底をお願いしてください
事前集客リストの最大活用


事前集客によって獲得したLINEリストやメルマガリストは、クラファン実施期間中において最も確度の高い集客源です。Web広告でコストをかけて獲得したこの資産は、最大限に活用してください。
ここでは事前集客リストに向けた、効果的なメッセージ送信タイミングとリストに響くメッセージ戦略を解説します。
CF開始直後、中間点、終了直前における配信タイミング戦略
事前に獲得したメールアドレスやLINE友だちへは、プロジェクト公開〜終了まで複数回アプローチしましょう。
公開直前~直後が最も重要
最も重要なのは公開直後です。プロジェクト開始と同時、あるいは開始から数時間以内に「ついにプロジェクト公開しました!」という案内を送り、初日支援を呼びかけます。
公開直前のカウントダウン配信で期待感を最高潮に高めることにより、公開初日に支援が集中し、初速がつけば前述の通りプラットフォーム内露出増に直結します。
中盤〜終盤の配信戦略
中盤〜終盤でも、リストへの働きかけは有効です。
例えばプロジェクト期間の折り返し時点で「現在◯%まで来ました、後半も頑張ります!」と途中経過を報告しつつ、未支援の方に参加を促すメールを送るとよいでしょう。支援を迷っている層に再度アピールする機会になります。
また終了1週間前になったら「あと○日で募集終了です。ご検討中の方はお早めに!」とラストスパートへの呼びかけを行います。このタイミングは逃してほしくない層(まだ支援していない登録者)に絞って送信しても良いでしょう。
さらに終了前日〜最終日にも「本日23:59で終了!ぜひ最後の応援をお願いします!」と最終アナウンスします。繰り返しになりますが、ラスト数日での刈り取りは非常に重要なので、ここでの通知をためらわないでください。
「送りすぎて嫌がられないか…」と心配な場合は、未支援者向けと既支援者向けで内容を変えるなど工夫しましょう。
配信内容のパーソナライズ化とセグメンテーション
LINEリストの真価は、セグメンテーション(興味関心による分類)されたメッセージを適切なタイミングで配信できる点にあります。
具体的には以下のような分け方が考えられます。
既支援者向け
プラットフォーム上の機能も使って、支援者全員に活動報告やメッセージを送りましょう。
「ご支援ありがとうございます!」と感謝を伝えた上で、「目標達成まであと○%、ぜひ周りにもシェアいただけると嬉しいです」と拡散の協力依頼をします。活動報告内にシェア用URLを記載すると親切です。
既支援者はプロジェクトの理解者ですので、協力者になってもらう視点でコミュニケーションすると良いでしょう。
未支援のリスト登録者向け
こちらには引き続き支援を促すアプローチをかけます。ただし毎回同じ「お願いします!」では響きません。
例えば途中で新リターン(特典)を追加したら「新たなリターンが登場しました!ぜひご覧ください」とお知らせします。限定割引や数量限定品などがあればその魅力を強調しましょう。
またメディア掲載や著名人からの応援コメントなど信頼性を高めるニュースが出た際も知らせると効果的です。「○○新聞に掲載されました」「人気ブロガーの△△さんにもご支援いただきました」など、迷っている人の後押し材料になります。
属性や興味によるセグメント
リスト取得時に興味・関心を把握している場合は、見込み支援者の関心に合わせた情報発信を意識しましょう。
セグメントごとの情報発信例
プロダクトの技術面に興味を示した人⇒開発秘話や技術的なこだわりを詳しく解説
社会的意義に共感して登録した人⇒課題解決のストーリーを掘り下げて伝えます
リスト登録フォームで得た情報を活用し、相手に最も響く切り口で配信することで、最終的な支援の増加につながります。
このようにセグメント配信を駆使することで、メッセージを受け取った見込み顧客は送られてくるメッセージに対して、自分ごとと感じてもらいやすくなります。
大量の一斉メールより手間はかかりますが、その分支援転換率は確実に高まります。せっかく事前集客で苦労して集めたリストですから、丁寧に育てて最後まで最大活用しましょう。
活動レポートの更新


プロジェクト公開後の活動報告更新を怠らないことも重要です。活動報告・情報のアップデートは、支援者への情報共有であり、新規訪問者への信頼醸成にもつながります。ここでは定期的な投稿とリターンの追加という観点から、効果的な活動レポート運用のポイントを解説します。
活動レポートの定期的な更新は必須
MakuakeやCAMPFIREにおける活動レポート機能は、プロジェクト実行者が進捗や最新情報をサポーターに報告し、支援者との信頼関係を築くために活用されています。


プロジェクトの本文は一度公開すると頻繁に更新することはありませんが、活動レポートは自由に発信をすることができます。
- プロジェクトの状況
- 支援のお礼とシェアのお願い
- リターン発送の進捗
- 制作秘話やエピソード
- 現場写真
- 達成報告など
プロジェクト期間中は、最低でも週1回、理想的には週2〜3回更新しましょう。
内容は進捗状況の報告や支援への感謝、メディア掲載のお知らせなど何でも構いません。重要なのはプロジェクトが今も動いていることを示すことです。
更新が途絶えていると新規訪問者は不安になりますし、支援者も熱が冷めてしまいます。逆にこまめに情報発信することで、「この実行者は信頼できる」と感じてもらえ、追加支援や周囲への紹介も起こりやすくなります。
また、コメント欄で質問や感想が寄せられたら迅速に返信し、積極的なコミュニケーションを大事にしてください。活動報告は単なる日記ではなく、支援者との双方向コミュニケーションの場と考え、積極的に活用しましょう。
リターン追加のお知らせ
クラファン期間中にリターンの内容を追加・変更することも有効な戦術です。新しいリターンを投入すれば、新規支援者には選択肢が増え、支援する魅力がアップします。既存支援者にも「こんなプランも出たなら追加支援しようかな」という動機付けになります。
- 数量限定の新リターン(限定色の商品やスペシャル体験券など)を追加
- セット割引リターン(2個セットでお得等)を新設
- 支援者の声を受けてリターン内容を改善
新リターンの投入以外にも、ストレッチゴールの発表やリターン内容の細かなアップデート(色柄の追加など)を適宜行うと、盛り下がりがちな中盤のテコ入れになります。
いずれにせよ重要なのは、「常に進化・拡充しているプロジェクトなんだ」という印象を支援者に与えることです。そうすることで支援検討者の興味を引き続け、最終的な支援者数・金額の最大化につなげることができます。
集客戦略の組み立て方


ここまで様々な集客施策を紹介してきましたが、自社の予算やプロジェクトの状況に応じて最適な戦略を組み立てることが大切です。すべてを闇雲に実行しようとしてもリソースが足りなくなってしまいます。
ここでは、予算規模の違いとクラファン進行フェーズの違いそれぞれの視点から、効果的な集客戦略の組み立て方を解説します。
予算ごとのオススメ集客方法


10万円以下でローコスト
広告や有料サービスに割ける予算がほとんどない場合は、お金をかけずに実行できる施策をフル活用します。具体的には以下のような優先順位になります。
- 身近なネットワークの総動員
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知人・取引先・既存顧客への直接呼びかけは積極的におこなってください。メールやSNSのDMなどを駆使し、一人ひとりに丁寧にプロジェクトを紹介して支援や拡散を依頼します。
プロジェクト概要とURL、締切日を明記し、最後に支援と拡散をお願いする旨の記したメッセージを届けてください。
- SNSと無料PRの最大活用
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X(旧Twitter)やInstagram、Facebookで毎日のように発信し続けます。プロジェクト概要、進捗、リターン紹介、支援御礼、お客様の声紹介など、プロジェクトの魅力を様々な角度から発信してください。
またプレスリリースも積極的に打ち、ValuePress等の無料枠を活用してメディア露出を狙います。
- 地域密着の地道な集客
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身近な繋がりから範囲を広げ、地元の新聞やフリーペーパーへの情報提供、知り合いの店舗にチラシを置かせてもらう、地元イベントでプロジェクトをPRするといったアナログ手段も効果があります。
10〜30万円・ある程度予算が取れる場合
いくらか広告費や外注費に充てられるなら、費用対効果を意識しつつ有料施策を組み込むと一段と加速できます。
- 優先度の高い広告への投資
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広告費を重視し、なかでもMeta広告にまとまった予算を割きましょう。少額でも精度高くターゲティングできるため無駄弾が少なく、クラファンとの相性も良好です。
次にGoogle/Yahooの検索連動広告は、ニッチな関心層を取り込むのに有効です。
予算の目安は目標金額の10%程度とし、プロジェクトの利益率も考慮して上限を決めましょう。広告出稿の際はCPA(1支援獲得コスト)を常に計算し、採算割れにならない範囲で回すことが肝心です。
- プラットフォームの有料枠活用
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先述のプラットフォーム内広告枠(トップ掲載やメールマガジン)など、有料オプションを検討します。特にプロジェクト初期の露出増に繋がるものは、費用対効果が高いです。
- プロに任せる部分は任せる
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SNS運用代行やPR代行のサービス、クラファン支援コンサルタント等にスポットで依頼するのも選択肢です。特に広告運用は専門知識が要求されますので、成果報酬型で運用代行してくれる業者に頼むと自分はコンテンツ作りに集中できます。
CAMPFIREにも、広告運用を一括代行してくれるサービスがあります。
30万円以上・潤沢な予算の使い方
企業のマーケティング予算レベルで投入できるなら、考えられる全チャネルをミックスした総合戦略を立てましょう。
プロの力を借りた本格的な広告運用をフル活用し、効果的な広告配信をおこなってください。
- プラットフォーム広告の本格運用
- Web広告運用代行サービスの利用
- 有名インフルエンサーへの報酬型依頼
時期フェーズごとのオススメ集客ほうほう
クラファンの各フェーズ(初期、中期、終盤)ごとにオススメの各集客方法をオススメ度でまとめました。
| 集客方法 | 初期フェーズ | 中期フェーズ | 終盤フェーズ |
| 事前集客LINEリスト | ★★★ | ★★ | ★★★ |
| SNS投稿・拡散 | ★★★ | ★★ | ★★★ |
| プレスリリース | ★★★ | ★★ | ★ |
| Web広告(Meta等) | ★★★ | ★★ | ★ |
| プラットフォーム広告 | ★ | ★★★ | ★★ |
| インフルエンサー | ★ | ★★★ | ★ |
| ギフティング | ★ | ★★★ | ★ |
初期フェーズ(公開〜3日)
最優先:事前集客LINEリスト、Web広告、SNS、プレスリリース
ゴール:初動の勢いを作り、プラットフォーム内での露出を増やす
中期フェーズ(4日〜終了2週間前)
最優先:Web広告、プラットフォーム広告、インフルエンサー、ギフティング
ゴール:新規層への認知拡大と、中盤の失速を防ぐ
終盤フェーズ(終了2週間前〜最終日)
最優先:事前集客LINEリスト、SNS
ゴール:「ラストチャンス」の緊急性で見込み客を刈り取る
実施中の集客で陥りがちな失敗パターンと対策
最後に、クラファン集客施策においてありがちな失敗例とその対策方法を解説します。
広告費をかけすぎて赤字になる
目標達成に焦るあまり、費用対効果を無視して広告費をつぎ込みすぎるケースです。広告を出せば支援額は伸びる可能性は高まりますが、売上の大部分が広告費に消えてしまっては本末転倒です。
クラファン終了時に500万円を集めたものの、広告費で200万円以上使ってしまうと、経費を引いた後の利益はほとんど残りません。
事前に広告予算の上限を明確に決めておきましょう。一般には目標金額の1割程度が広告予算の目安です。
例:目標金額が100万円⇒10万円を広告費に使う
また広告のROAS(広告費用対効果)やCPAを常に監視し、一定ラインを下回った広告は停止・改善する決断も必要です。
また、支援単価(1人あたりの平均支援額)が低いプロジェクトは、広告との相性が悪い点も認識しておきましょう。支援単価が1万円以下の場合、広告費で採算が取れない可能性が高くなります。
無料PRや既存客フォローなど低コスト施策、助成金制度の活用も検討し、「売上−経費=利益」の意識を持ってください。
ターゲティングのミスで無駄打ちが増える
さまざまな集客施策を実施しているにもかかわらず、肝心の支援につながらない場合は、ターゲット設定の誤りが原因かもしれません。
ターゲットとズレたプラットフォームで発信例
若者向けの商品⇒Facebook(Meta広告)
シニア向け商品⇒TikTok広告
このように、想定する支援者層と媒体が合っていないと、どれだけ発信しても効果は出にくくなります。また、ターゲティング機能を利用する際に設定範囲が広すぎると、広告の無駄打ちが発生する可能性もあります。
まず、当初設定したペルソナを再確認または再構築しましょう。
商品を購入・支援してくれそうな人の年齢、性別、趣味関心、ライフスタイルを具体的にイメージし、その人が普段利用しているメディアやSNS、響くメッセージの傾向を整理します。
ペルソナ像が明確になったら、広告のターゲティング機能を活用して「本当に支援しそうな層だけ」を狙い撃ちします。ターゲティングでは、AND条件を活用して複数の条件を組み合わせるなど、「広すぎず・狭すぎず」のバランスを意識することが大切です。
まとめ


クラファンを成功させるためには、魅力的なリターンやページ作成だけでなく、プロジェクト期間中の集客活動が極めて重要です。特に、開始直後のスタートダッシュと終了間際のラストスパートは、支援を大きく伸ばすチャンスとなります。
本文書で解説したように、現代のクラファン集客は多岐にわたります。
- Web広告
- プラットフォーム広告
- プレスリリース
- インフルエンサーマーケティング
- ギフティング
- 事前集客リストの活用
外部からの新規流入と、事前集客で獲得した高確度リストへのアプローチをバランスよく実施することで、プラットフォーム内での露出が増え、支援が支援を呼ぶ好循環が生まれます。
予算が限られていても、SNSやプレスリリースなど無料でできる施策は数多くあります。まずは自社の状況に合った集客方法から始めてみてください。
とはいえ、いきなり本記事の内容を自社だけで実行することは簡単ではありません。弊社LeaguEでは、海外商品のリサーチや海外企業との交渉、その後のクラファン実施までを含めたフルサポート体制を整えています。クラファンの企画から実施まで、無料でご相談を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。















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