
クラウドファンディングって、同じ商品を出しても大丈夫なの?



売れ残りがあるけれど、どうやって売り切ればいいの?
実は、クラウドファンディング(以下、クラファン)では、目標金額を大きく上回る支援を集めて成功したあとでも、さらに数百万円〜数千万円規模の追加支援を獲得することが可能です。
それを実現する手法がおかわりクラファンです。同じ商品を、別のクラファンプラットフォームで再チャレンジできます。ただし、単純に1回目のプロジェクトをそのまま真似るだけでは、2回目の収益が1回目の30%程度まで下がってしまうケースも珍しくありません。


そこで重要になるのが、おかわりクラファンを始める前の事前準備と1回目からの差別化です。
本記事では、クラファン初心者の方でも安心して取り組めるように、おかわりクラファンの基本から差別化の実践的なノウハウ、さらに成功事例を交えながら解説します。
おかわりクラファンは収益の底上げにおすすめ


おかわりクラファンとは、あるクラファンサイトでプロジェクトが終了した後、同じ商品・内容で別のサイト上に新たにプロジェクトを立ち上げる手法のことです。
ここではおかわりクラファンの基本的な流れと、なぜさらなる収益が生まれるのかを解説します。
おかわりクラファンの意味と大まかな流れ
おかわりクラファンとは、いわばクラファンの2杯目のおかわりのことです。最初のクラファンサイトではリーチできなかった新たな支援者層にアプローチし、さらなる支援金を募る戦略です。
基本的な流れは非常にシンプルです。
支援者への配送をすべて完了させる
別のサイトで2回目のプロジェクト(おかわり)を開始
例
1回目:Makuakeでプロジェクトを実際
2回目:CAMPFIREやmachi-yaで再実施
なぜおかわりでも収益が生まれるのか
おかわりクラファンでも支援が集まる理由は、プロジェクトを認知するタイミングが支援者ごとに異なるためです。
各クラファンサイトは取り扱っているプロジェクトのジャンルが異なり、それに伴って利用しているユーザー層も異なります。
- Makuake(マクアケ)
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新商品・ガジェット系に特化したプラットフォームで、テクノロジーガジェットから生活家電、日用品、ペットグッズ、食品まで、幅広いジャンルの商品が展開されています。
- CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
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映画・音楽・ゲームなどのエンターテインメント分野をはじめ、ガジェット、社会貢献、アート、まちづくりなど、非常に幅広いジャンルのプロジェクトが掲載されています。
- GREEN FUNDING(グリーンファンディング)
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物販・ガジェット系に特化したプラットフォームで、テクノロジーガジェットや機能性の高い製品、アウトドア用品、生活用品・インテリアなどのプロジェクトが中心です。
実際、Makuakeを普段利用している人がCAMPFIREをほとんど見ていない、というケースは決して珍しくありません。つまり、1回目のプロジェクトを知らなかった潜在顧客が、別のプラットフォームには数多く存在しているのです。
さらに、1回目のクラファン期間中に「気になってはいたものの、見送ってしまった」という層も一定数います。こうした人たちに改めてアプローチできる点こそが、おかわりクラファンの大きな強みだといえるでしょう。
おかわりのメリット
おかわりクラファンには、大きく分けて3つのメリットがあります。
- 潜在顧客にリーチできる
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前述のとおり、各クラファンサイトには独自のユーザーコミュニティがあります。複数のプラットフォームで展開することで、より幅広い層に商品を届けることが可能です。
- コンテンツ再利用の強み
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1回目に作成した商品写真や動画、説明文などをそのまま流用できます。新たに撮影や編集を行う必要がないため、実質的な追加コストはプラットフォームの手数料や広告費程度に抑えられます。
- 追加の資金調達につながる
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二度目のクラファンは、初回と比べると盛り上がりに欠ける側面があります。しかし重要なのは、その支援額がそのまま追加の売上になる点です。
極端な例を挙げると、初回で1,000万円を達成したプロジェクトが、おかわりクラファンで300万円を集めた場合、一見すると規模は縮小しているように見えます。
しかし、コンテンツを再利用できる分、労力は1回目より大きく下がります。そのため、この300万円はほとんど追加コストのかからない、新たな利益として捉えることができます。
おかわりクラファンは、「やった分だけ確実にプラスになる」だけでなく、工夫次第ではさらに大きな成果も狙える手法だといえるでしょう。
おかわりクラファンの王道ルート


クラファンのおかわりを行う場合、成功しやすいパターンと実行すると失敗につながりやすいパターンが存在します。
ここでは、おかわりクラファンのおすすめルートと、避けるべき失敗しやすいルートについて紹介します。
Makuake → CAMPFIRE or machi-ya
これが現在、最も一般的で成功率の高い黄金ルートです。


まず、日本最大級の集客力を誇り、日本初や新規性を重視するMakuakeで華々しくデビューします。そこで実績(例:支援額1,000万円突破!)を作った後、その実績を引っ提げてCAMPFIREやmachi-yaへ移行します。
2つ目のサイトでは、「1回目で大人気だった商品が再登場!」という見せ方ができるため、信頼感が抜群に高まった状態でスタートできます。
おかわりサイトの選び方
2つ目のサイト候補としては、CAMPFIREやmachi-yaをおすすめします。CAMPFIREは手数料が17%と比較的安く、審査も通りやすいため、コストを抑えて支援を集めたい場合に向いています。
一方、machi-yaは手数料が25%とやや高めですが、GIZMODO JAPANやlifehackerといった有力メディアに掲載される可能性があります。ガジェット系の商品であれば、広告費をかけずに大きな露出が得られるチャンスがあるのです。
GREEN FUNDING → CAMPFIRE または machi-ya
もう1つの定番ルートが、GREEN FUNDINGからCAMPFIREまたはmachi-yaへの展開です。とくにガジェット系やオーディオ機器を扱うなら、このルートも強力です。


GREEN FUNDINGはTSUTAYAを運営するCCCグループのプラットフォームで、Tポイント会員という巨大な顧客基盤を持っています。また、二子玉川の蔦屋家電などの実店舗で商品を展示できる可能性があり、実物を見てもらいたい商品には特に有利です。
GREEN FUNDINGで成功した後、CAMPFIREで広範なユーザーに届けるか、machi-yaでメディア露出を狙うのが効果的な戦略と言えます。
クラファンプラットフォームの各種強みと特徴
主なクラウドファンディングサイトそれぞれに、特徴や強みがあります。簡単に比較してみましょう:
Makuake(マクアケ)


手数料約20%(決済込)とやや高めですが、日本最大級の規模を誇るプラットフォーム。30~50代のビジネス層・アーリーアダプターに強く、「世界初・日本初」の新製品が集まりやすい。
審査が厳しくハードルは高いものの、ここで成功すれば次のおかわり先での信用力にもつながります。
GREEN FUNDING(グリーンファンディング)


手数料20%前後。CCCグループ(TSUTAYA)が運営し、会員のTポイント連携や蔦屋書店での実物展示など独自の強みがあります。
ユーザー層は30~40代男性のガジェット好きが中心。Makuake同様「独占先行」の色が強いので、おかわり先というより最初のプラットフォーム向きです。
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)


手数料17%と主要サイト中では最もリーズナブル。プロジェクト掲載数が国内最多で、20~40代中心に幅広いユーザー層を持つ総合型サイトです。
ジャンルも多岐にわたり、2回目の受け皿として利用されることが多いです。Makuakeなどで拾いきれなかった一般層へのリーチに適しています。
machi-ya(マチヤ)


手数料25%と高めですが、ガジェット・デザイン雑貨に特化したプラットフォームです。CAMPFIREと同じ運営会社が手掛けており、掲載ルールも似ています。
最大の特徴は有力Webメディアとの連携で、「GIZMODO JAPAN」「lifehacker」等の媒体に商品記事を掲載してもらえる可能性があること。広告費をかけずに爆発的な露出と支援増加が狙えるため、ハマれば非常に強力なおかわり先となります。
おかわりクラファンの成功事例


おかわりクラファンがどれほど強力か、実際の数字を見てみましょう。中には、2回目の方が大きく伸びたという驚きの事例もあります。
売上を前回以上に伸ばした事例/VORMOR V13
実際におかわりクラファンで大きな成果を上げた例として、イヤホン型翻訳機・VORMOR V13の事例を紹介します。
なんと、2回目の支援額が1回目の約6倍にまで跳ね上がりました。これは極めて珍しいケースですが、適切なマーケティング戦略と商品力があれば、おかわりで大きく飛躍できることを証明しています。
この事例では、1回目の実績を武器にmachi-yaのページに「Makuakeで580万円突破!」といった実績バナーを掲載し、信頼性を高めたことが功を奏したと考えられます。また、machi-yaのユーザー層により響く訴求を追加したことで、新規支援者の大量獲得に繋がりました。
連続でプロジェクトを行った事例/Minimalism Wallet Long
こちらは堅実におかわりを成功させた事例です。
こちらは2回目が1回目の約39%という、より一般的なパターンです。支援額は減少していますが、ページ制作や撮影などの追加コストがほぼゼロであることを考えれば、215万円は純粋な利益の上乗せと言えます。
この事例からわかるのは、おかわりクラファンは1回目を超えることが目的ではなく、効率的に追加の支援を獲得することに価値があるという点です。
制作済みの素材を活用して、低コストで200万円以上を積み上げられるなら、実施しない理由はないでしょう。
おかわりクラファンでさらに収益を増やす秘訣


おかわりクラファンは、1回目で作成したLPや素材を使い回せる分、少ない工数で追加の売上を狙える点が強みです。 ただし、素材をそのまま使い回すだけでは、2回目は初回より支援が伸びにくいのも事実です。
ここでは、2回目でも支援額を上積みするために有効な施策を4つ解説します。
広告をかけて事前集客を行う
通常のクラウドファンディングと同様に、おかわりクラファンで成果が出るかどうかは、公開前にどれだけ見込み客を集められているかで決まります。
CAMPFIREやmachi-yaなどでは、プラットフォーム内の自然流入だけで大きく伸ばすのは難しいケースも多いため、広告を活用して初速を作るのが王道です。
まずは事前登録を集める(LINE/メルマガ/先行案内)
いきなり支援ページへ誘導するよりも、先行案内を受け取る導線を設けた方が獲得単価が下がりやすく、公開初日の一斉告知にも活用できます。
また、1回目の実績(「累計〇〇枚突破!」など)を強調したバナーを用意することで、「すでに多くの人に支持されている商品」という安心感を与えられるため、非常に有効です。
Meta広告(Instagram/Facebook)で興味関心ターゲティング
ガジェット、アウトドア、健康志向など、商品ジャンルに合わせた興味関心で配信しやすく、クラウドファンディングとの相性も良いとされています。
1回目のプロジェクトで得たデータを活用し、Meta広告やGoogle広告でターゲティングを絞り込みましょう。


たとえば、「30〜40代男性・ガジェット関心層・クラウドファンディング経験者」といった条件で広告を配信することで、効率よく見込み支援者を集められます。
リターゲティング(追いかけ広告)を必ず入れる
一度LPを見て離脱した人は、少しの後押しで支援に至りやすい層です。
プラットフォーム側がタグ設置を許可している場合は、リターゲティングを前提とした設計にすることで、広告効果をさらに高めることができます。
ページ構成のアップグレード
おかわりのLPは素材の使い回しできる一方で、素材の改善もおこないましょう。とくに、2回目では初回の実績が武器になるので、実績と社会的証明(口コミ)を前面に出すのが鉄板です。
おすすめのアップグレードはこの3つです。
- 冒頭に「実績バナー」を入れる
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「Makuakeで支援総額○○円」「支援者○○人」など、ページ上部の早い段階で提示すると安心材料になります。
- レビュー・コメントを引用する
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初回支援者のポジティブな声やメディア掲載実績、SNSの反応は買う理由になります(許諾や引用範囲には配慮)。社会的証明としてCVR改善に効きます。
- FAQを初回の質問で更新する
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初回で多かった質問を先回りで掲載しておくと、離脱も問い合わせ工数も減ります。
1回目のクラファンで「サイズ感が分からない」という質問が多かったなら、2回目では手に持った写真や収納例、比較画像を追加するだけで、支援率が上がりやすくなります。
バリエーションを増やし限定感を演出
おかわりで同じ商品を出す場合でも、見せ方や選択肢を少し変えるだけで支援単価が伸びます。ポイントは、限定感=「今このタイミングで買う理由」をつくることです。
- カラー・素材・セットの追加(小さな差分でOK)
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例:ブラックだけ→ブラック/ネイビー追加、単品→替えパーツ付きセット、など。
- 上位プランを用意して平均単価を上げる
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例:2個セット、法人向けまとめ買い、アクセサリー同梱。
- おかわり限定の特典をつける
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1回目ではなかった限定特典を設けるのも強力です。ただし、先行支援者が損をした形にならないよう配慮が必要です。
既存顧客への再アプローチ
おかわりクラファンで強いのは、実は新規よりも既存の見込み客(1回目で接点を持った人)です。
1回目の支援者、フォロワー、LP訪問者はすでに商品情報に触れているため、少しの後押しで動きやすい層でもあります。
具体的には、以下方法で再アプローチするとスムーズです。
1回目支援者へ:お礼→近況→おかわり告知の順で案内
「前回の支援で生産体制が整った」「今回は買い逃し層向けに再掲載」といった納得できる理由を添えると、応援や拡散に協力してもらいやすくなります。
買い逃し層へ:限定枠+期限を明確に
「前回買えなかった方へ」「○月○日まで」など、行動理由を明確に記載し、次のチャンスがあることを伝えましょう。
リスト(LINE/メルマガ)の価値を最大化
リスト登録者への連絡はおかわり告知だけでなく、開発裏話・改善点・使い方など教育コンテンツを混ぜると、次の一般販売や自社サービス利用にもつながります。
おかわりクラファンの注意点


おかわりクラファンには大きなメリットがありますが、いくつかの重要な注意点もあります。これを守らないと、支援者からの信頼を失う、法律違反に該当するなどの問題が発生するため、守るべき事項を確認していきましょう。
先行支援者に対する倫理的・実務的配慮
2回目のクラファンを行う際は、初回の支援者に不利益を与えないことが鉄則です。
具体的には、おかわり先で設定するリターン(商品・サービス)の価格や割引率に細心の注意を払いましょう。先行の支援者は「誰よりも早く応援購入してくれた人たち」ですから、本来それだけ優遇されるべき存在です。
にもかかわらず、後から始めたクラファンで初回より安い価格や好条件を提示してしまうと、「先に支援したのに損をした…」という不満を招きかねません。


OK例: Makuakeで25%OFF → CAMPFIREで20%OFF(1回目の方がお得)
NG例: Makuakeで20%OFF → CAMPFIREで30%OFF(1回目の方が損)
さらに価格設定に関しては、クラファンサイト側もチェックを厳しく行っています。予定小売価格(定価)の一貫性も重要で、2回目だけ都合よく定価を下げたりすると「初回で虚偽の高値を表示して大幅割引に見せかけた」と判断され、景品表示法違反に問われる可能性もあります。
こうしたトラブルを防ぐためにも、初回と同じ定価・同等以上の価格条件でリターンを設計し、先行支援者への配慮を最優先に心がけましょう。
先行プロジェクトから期間を開ける
おかわりを実施する際の大前提として、1回目のリターン商品の配送が完了していることが条件です。
主要なクラファンプラットフォームでは、リターン商品の配送完了前に他の販路(他のクラウドファンディングを含む)で販売することを禁止しています。もしこのルールを破ると、プラットフォーム側からペナルティを受ける可能性があり、今後のプロジェクト実施にも影響が出るかもしれません。
また、商品の配送が完了していても、短期間で何度もクラウドファンディングを繰り返すのは避けましょう。支援者が「またか」と感じてしまい、クラウドファンディング疲れを起こす恐れがあります。
おすすめは、年に1〜2回程度におさめてください。無理に詰め込まず、適切な間隔を空けることで、支援者の期待感を保ちながら、持続可能なプロジェクト運営ができます。
まとめ


おかわりクラファンは、1回目のプロジェクトで作成した素材を最大限に活用し、効率的に支援額を積み上げる賢い戦略です。
MakuakeやGREEN FUNDINGで実績を作った後、CAMPFIREやmachi-yaで展開することで、新たなユーザー層にリーチし、支援を最大化できます。2回目の支援額は1回目の30%程度が目安ですが、制作コストがほぼゼロのため、その分が純粋な利益の上乗せになります。
ただし、先行支援者の信頼を損なわないための価格設定や、実施タイミングなど、守るべき倫理的・実務的なルールも存在します。これらをしっかりと理解した上で取り組めば、おかわりクラファンは中小企業や個人事業主にとって、リスクを抑えながら資金調達とファン獲得を同時に実現できる強力な武器になります。
とはいえ、いきなり本記事の内容を自社だけで実行することは簡単ではありません。弊社LeaguEでは、海外商品のリサーチや海外企業との交渉、その後のクラファン実施までを含めたフルサポート体制を整えています。クラファンの企画から実施まで、無料でご相談を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。



















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