
動物保護ってお金が必要だよね。資金繰りが厳しそうだけど…



そんな厳しい状態を解決できるのが、クラウドファンディングだよ。
経営が苦しいときほど、打ち手はお金だけでは回りません。必要なのは、資金と同時に応援される「理由=信用」を取り戻すことです。
日本から遠い地域・アフリカに生息しているアフリカマナティーは生態が謎に包まれていながら、混獲や環境破壊で絶滅の危機に瀕しています。そんな状況を変えるため、日本の研究者たち(マナティー研究所 / 京都大学野生動物研究センターの菊池夢美氏など)が立ち上がりました。
実際にマナティーを救うためには資金が必要であり、資金繰りとして選んだのはクラウドファンディングです。
本記事では、マナティー保護プロジェクトが約200万円もの支援を集めたその背景と実践手順を整理。さらに、中小企業や個人経営者がこの手法を自らの資金調達やファンづくりに応用する具体的ステップも紹介します。
なぜクラファンをすることになったのか


アフリカという遠い地で起きているマナティー減少を救うために始まった本プロジェクトの経緯と結果について、詳しく解説します。
外来植物の大繁殖による生息地の減少
活動地カメルーン・オッサ湖では、外来植物(オオサンショウモ)が大繁殖し、マナティーの餌植物が減る・湖面が覆われ漁業にも影響・マナティーがそのエリアを避けるなど、保全と地域生活の両面で課題が拡大していました。


そんななか、本プロジェクトの代表・菊池夢美氏が研究・保全活動を続ける中で現地団体とつながり、協働しながら問題の解決を目指しました。問題解決の方法を探るなか、生息地回復(駆除対策)・野生マナティーの調査・環境教育(教材開発・普及)を進める資金と仲間づくりの手段として、クラウドファンディングを実施することになりました。
そもそもアフリカマナティーは知名度が低く、支援の輪が広がりにくいという問題も抱えています。クラウドファンディングを通じて「資金調達+知ってもらう機会」を同時に達成することを目指しました。
クラウドファンディングの目的と結果
プロジェクトでは主に2本柱が掲げられています。
- カメルーンでのアフリカマナティー保全(生息地回復・調査の推進)
- マナティーを題材にした環境教育(教材の開発と、ワークショップ・イベント等での実践)
2023年9月1日より始まったプロジェクトは順調に支援を集め、10月14日に第一目標である170万円の調達に成功しました。続けて、ネクストゴールである200万円も同月19日に達成、最終的に約218万円の支援を集めました。


マナティー保護プロジェクトから学ぶ特別なリターン設計


クラウドファンディングの魅力といえば、そこでしか入手できない特別なリターンです。マナティー保護プロジェクトにおいても、限定性のあるリターンが用意されていました。
記念品型リターン:思い出を形に残す
- イラスト・グッズ(低価格帯)
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参照:目指すは共存できる未来|アフリカマナティー保全プロジェクト(READYFOR) - イラスト・グッズ(中価格帯)
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参照:目指すは共存できる未来|アフリカマナティー保全プロジェクト(READYFOR)
特別体験型リターン
- マナティー講座/団体・法人向け
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参照:目指すは共存できる未来|アフリカマナティー保全プロジェクト(READYFOR) - オンライン講座
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参照:目指すは共存できる未来|アフリカマナティー保全プロジェクト(READYFOR) - 現地研修
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参照:目指すは共存できる未来|アフリカマナティー保全プロジェクト(READYFOR)
このように、マナティー保護プロジェクトは種類の異なるジャンル・価格帯の異なる複数のリターンを用意しました。少額でも気軽に参加できる選択肢から、高額支援者向けの特別な体験まで、幅広い支援者のニーズに応えています。
中⼩企業·個⼈経営者への応⽤


今回のマナティー保護クラウドファンディングは、NPOや研究者だけでなく、経営を立て直したい事業者にとってもファンづくりと資金づくりを同時に進められるモデルとして応用できます。
ファンづくり+継続⽀援という新しいスキーム
このプロジェクトの強みは、単発の支援で終わらせず、活動報告(レポート)や情報発信を軸に継続的な応援者を増やせる点です。
ニュースレターやLINE登録など、次の接点を設計することで、支援者を一度きりの寄付ではなく応援し続けてくれるコミュニティに育てられます。
ストーリー性と透明性が⼒になる
マナティー保護は、人間活動や環境変化による課題が明確で、なぜ今支援が必要なのかを言語化しやすいテーマです。さらに、マナティーの愛らしい姿や保護活動の様子は写真・動画が強いコンテンツになり、共感を呼びやすい。
事業者も自社の背景や地域性、社会的意義を見える化して語ることで、支援者との信頼関係を深められます。
⽀援者との関係を資産化する
クラファン成功の本質は資金が集まったで終わらず、支援後の報告・感謝・継続発信で関係を維持し、次の売上や応援につなげることにあります。リターンも物より体験・報告を重視すればコストを抑えながら満足度を高められ、長期的なファンづくりに直結します。
まとめ


マナティ保護をテーマにしたクラウドファンディングは、社会性が高い、共感を得やすいという特徴もあわさり、200万円以上の支援を獲得しました。
中⼩企業がこのモデルを応⽤する際は、以下の3点を意識すると良いでしょう。
- 明確な目的とストーリーを持つ
- ⽀援者が物語に参加できる体験型リターンを設計する
- 広報·フォローを通じて、⽀援者をファンに育てる
クラウドファンディングは、社会と共に価値を創造するプロセスです。マナティー保護プロジェクトの挑戦を参考に、あなたのプロジェクトにも新しい共感の輪を広げてみてはいかがでしょうか。
本記事を読んで、クラファンって面白そうと感じたひとは、ぜひともクラファンに向けた準備を始めてください。「クラファンっていっても、何から初めたらいいのかわからいよ…」という方は、弊社LeaguEにおまかせください。
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